秀Vのプログレ道 創刊号

(Lastupdate Apr.29,00)


祝!ファイアーバレー初CD化決定!!の巻

オレに言わせろ!
 どうも、どうもプログレかぶれの秀五です。プログレの部屋が開設されてから幾年月が過ぎ(って少し大袈裟)、すっかり乗り遅れた感のある私ではありますがファイアーバレーが初CD化という話を仕入れてしまっては誰にも任せるわけにはいかないと思い早速筆をとった次第です。 僕にはこだわりのバンドがいくつか存在します。それらの大半はプログレ全盛時代にリアルタイムにそのサウンドを聴くことができたバンド達です。こう書くとリアルタイムに聴きたくても聴くことが出来なかった年代の方々に反発を受けてしまいそうですが、僕からすればプログレの情報がこれだけ手に入れられるようになった時代のリスナーは幸せだなあという気がします。でも少ない情報量の中でなかなか手に入らないお気に入りを見つける、あの楽しみは代え難いものがあったとは思いますが。自分の好きなバンドの関連アーティストや自分の好きなアーティストのFavoriteBandや、今でも西新宿にある老舗の「新宿レコード」や今では伝説となっている(らしい)東中野にあった「中野レコード」などの輸入盤店の広告、そして「たかみひろし」氏や「伊藤政則」氏や「大貫憲章」氏や「渋谷陽一」氏をはじめとするレコードのライナーという限られた情報をもとに、あとは実際にレコード屋さんでジャケ買い(ジャケットを気に入ったレコードを買うこと)をするといった手段を駆使して、一握りの大成功を勝ち取るためにお小遣いやアルバイト代をせっせと何ヶ月も貯めてやっと手に入れるなんて時代でした。でもお金を貯めている間にお目当てのレコードが売り切れて買えなかったなんてことも日常茶飯事でしたから今を思うと昔日の想いですね。(今でも売り切れることはありますが予約すれば買えるんだから昔に比べれば全然ましですよ。)

やっぱ「キングクリムゾン」でしょう!
 そんな中でのこだわりのバンドというと(プログレに限定して言えば)、筆頭に挙がるのはキングクリムゾンです。70年代キングクリムゾンの作品はどれも重要な作品で冷静に語ることなどできませんが、その中でも個人的に特に心に刻まれている作品は当時ビートルズの「アビィ・ロード」を抜きチャート1位を獲得したという触れ込みで日本に初登場した「クリムゾン・キングの宮殿」。この作品は音楽的には勿論ですが、日本の一般リスナーにプログレという存在を大きく知らしめたという意味においてもエポックメーキングな作品です。制作が69年というのが信じられないほど分厚い音、「21世紀のスキッゾイドマン」の凶暴さと「エピタフ」の美しくもはかない音楽性が渾然一体となった唯一無二の作品です。これを聴かずしてプログレは語れないと言って良いほどの傑作ですよね。(ちょうど今なら初回限定生産エンボス紙ジャケ・20ビットリマスター・ゴールドディスク・詳細な解説つきという、グッとくる仕様でポニーキャニオンから日本盤CDが再発されていますので興味を持った方は一家に一枚の作品なので是非とも聴くように。)

 次に来るのは1st「クリムゾンキングの宮殿」で最高のsaxプレイをはじめアルバムの中核を成していたイアン・マクドナルドをはじめとするオリジナルメンバーが抜けた穴をロバート・フィリップ先生がどう埋めるかに焦点が当たった2nd「ポセイドンのめざめ」。確かに多くの評論家が語っているように「クリムゾン・キングの宮殿」とまったく同じ構成を持った作品となっていることは確かですが、その作品のクオリティの高さは半端じゃありませんよね。そして5th「太陽と戦慄」です。3rd「リザード」も4th「アイランド」も素晴らしい作品ではありますが、当時お金が足りなくて発売のタイミングにきちんと買えなかったんですよね。この2作にはそんな恨みが個人的にあるんだなあ。まあそれはともかく「太陽と戦慄」の針を落とした途端に始まる呪術的でありながら美しさに溢れたあのイントロダクション。あそこを聴き始めただけで胸がドキドキして止まらなくなったと思った、その直後に始まる強烈なインパクトを伴った楽曲の凄さに当時腰が抜けるほど驚いたものです。

 そして70年代キングクリムゾンの最終作「RED」。これは当時秋葉原の石丸電機で予約して買ったんだよなあ(予約特典はたしかポスターだったはず)。でも発売日の直前、忘れもしない僕の誕生日9月28日に解散宣言が出され目の前が真っ白になるほどの衝撃を受けました。その悲しみの中で「RED」を聴きながらジャケットの裏に印刷されている壊れたタコメーターを見ながら「何がレッドだよ・・・。バンドまでレッドゾーン越えることないじゃないか・・・。」なんて思っていた日々が忘れられません。とにかくキング・クリムゾンのアルバムは盤が擦り切れるほど何度も聴きましたね。

本題「ファイアーバレー」の話
 こんなことを書いていて、ちっともファイアーバレーの話にならないじゃないか、というお叱りを受けそうです。そうでした、そうでした、ファイアーバレーの話ですね。今回の再発ではファイアーバレーの1st・2ndを2イン1として初CD化ということなんですが、僕は当時キングクリムゾンの関連作品として1stアルバムの日本盤を買いました。邦題は「はげ山の一夜」だったはずです。このアルバムのプロデューサーはなにを隠そう(別に隠さないか)キングクリムゾンの重要なオリジナルメンバーであるイアン・マクドナルドなのです。ダリル・ウエイ&ウルフの1stアルバムを始めとして、70年代にイアン・マクドナルドがプロデュース&参加した作品にハズレはないという格言どおり(って誰が格言にしたんだ)ムソグルスキーの「禿げ山の一夜」を素晴らしいアレンジで聴かせてくれるアルバムで、当時「さすがイアン・マクドナルド!」と唸ったものです。ジャケットも禿げ山の一夜をモチーフに火の粉が舞う山の頂上で1組の男女がバレエの一場面を見るかのようなポーズで立っているというイラストが素晴らしい出来でした。2ndは残念ながら未聴ですが、ジャケットは(多分)メンバーのむさい男どもがバレエの女装で「白鳥の湖」をパロったとてつもないデザインでひっくり返るようなバッチイ代物ですが、聞いたところによると中身は良い出来だとの事。ちなみにイアン・マクドナルドが参加と言うことで何年か前に資料を見るまで、てっきりイギリスのバンドだと思っていたのですが、なんとびっくりアメリカのバンドでした。多分バンドのメンバーもキング・クリムゾンがたまらなく好きで、イアン・マクドナルドにプロデュースを頼んだのでしょうね。そんな気持ちが伝わるアルバムだったと思います。もう20年以上も前のことだからハッキリとは思い出せない。確認しようにも既に手元にはアルバムも無し・・・。申し訳ない。

 こんなことを書いている間にも聴きたくて聴きたくて堪らなくなってきてしまった。今日(4/22)も行きつけのプログレショップ「ワールド・ディスク」を覗いてきたのだけれどまだ入荷していなかったのだ。でも良いか、予約してあるから間違いなく手に入るだろうし。でも外盤は発売中止になることもあるから気を許すわけにはいかないのだ。ひとつ気がかりなのはどうやら発売されるCDはLPからの盤起こしらしいこと。できることならマスターテープからの上質リマスターを望みたいところだが手に入らないものはしょうがない。聴けるだけでも見つけものだと思わなければ。

 でも、もしこれを読んでるレコード業界の方でPASSPORT(オリジナル品番PPSD98010)のFIREBALLET「NIGHT On Bald Mountain」(1975年)を出せる方がいましたら、どうか上質のリマスター盤を、たかみひろし氏か伊藤正則氏あたりにライナー書いてもらってCD化してください。お願いします。

P.S. この次は「こだわりのバンドPart.2」だ。(あれっ、1を書いてないか。)


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