村田さんお便りありがとう! Part2

「エニド」
 と言うわけで、ずいぶん寄り道しちゃいましたけど、またまた村田さんのご質問が来ています。まずは「エニド」です。前回の質問だったかに「BJHの1st、2ndのオーケストラアレンジで名高いロバート・ジョン・ゴドフレイ」という人の話をしまして、その人のバージンから発売されたソロアルバムはいいですよ!ということを書きましたが、その人が後に結成したクラシカルロック・バンドがエニドです。1stと2ndが名盤として名高いということも書いたと思いますが、その辺についてもっと知りたいと言うことでご質問頂きました。
エニドは日本での人気の高いバンドらしく、プログレ好きなら聴いて損はないということでボクもCD盤を購入して聴きました。そして思ったのは「えっ、これがエニドなの?」という意外な感じでした。ボクはエニドよりも後にゴドフレイのソロを聴きましたので、「こういう風だったら良かったのに!」と思わずにはいられなかったというのが正直なところ・・・。その感想をアナログ時代のプログレにも詳しい方にぶつけたところ「CDのエニドは再録モノ」だということで、元々のエニドは再録盤に比べて音も分厚く、とてもシンフォニックなのだそうです。良く聴いてみるとCDのエニドはシンセっぽい感じです。アナログ盤のエニドの分厚いサウンドを聴くとイメージが一新するのかと思うとクヤシイですね。「アナログ盤が聴きたーい!」と叫んでみても、ボクはアナログの再生システムを持っていないし・・・。(ボクの再生システムは、ソニーのセレブリティというCD再生一体型のモノなのです。しかし音は非常に素晴らしく、お気に入りです。)だからCDの方を聴いた感想しかお答えできないのです。その感想としては、「クラシカル」というよりも「クラシック」、クラシックの楽曲をシンセでやっている感じでしょうか・・・。メリハリも効いていないし、マスタリングの関係なのか?楽器の分離度が悪く、とても平板なイメージも強いです。どうして名作?迷作?という感じです。しかし彼には必殺のソロアルバムがあって、あの分厚いサウンドでこの楽曲が鳴っていたら・・・結構聴けるかも・・・。という訳で、これ以上の回答はボクには不可能。プログレの部屋に遊びに入らしているプログレッシャーのどなたか、ボクに代わって回答してくれません? 



「Garden Shed」
 次はイングランドの「Garden Shed」です。有名なアルバムですね。西新宿系の「輸入レコード・ショップ」がやはりガーデンシェッドという名前で、店名に引用されるぐらいですからやはり名盤に数えられるアルバムだけあります。(ちなみに、このショップはジャップスプログレの名バンドとして名高い「夢幻」のキーボーディストの林さんという方がやってらっしゃいます。ボクは会話等は交わしたことがありませんけど、マニアックなユーザーが集まっているショップという風に見受けました。まあ、人のことは言えませんけど・・・。店名にするぐらいだから、林さん・・・イングランドが好きなんだろうな?)ジェネシス系のアンサンブルで聴かせるタイプのシンフォニックな70年代型プログレッシブロックといって、差し支えないのではないでしょうか?ただ、ボーカルやコーラスが入ってくると多分にイエスを感じさせます。(B面の1曲目などはむしろドルイドが近いかも・・・。ドルイドもイエス・ライクなシンフォニック・バンドとして有名ですよね。ドルイドの1stと2ndも共に名盤です。)



プチプチ
 イングランドがジェネシス・フォロワーとして語られるのは、多分にピーター・バンクス(ジェネシスのkeyプレーヤー)的なキーボードアンサンブルにありそうです。それに比して、スティーブ・ハウ的ギターアンサンブルは多分にイエスを想起させます。ところがギターがソロに回ると一転してスティーブ・ハケット的上昇感を帯びてきます。ベースはクリス・スクウェアのような重く引きずるリッケンバッカー・タイプではなく、かといってマイク・ラザフォード風でもなく、もっと歯切れの良いタイプでオリジナリティを感じます。ドラムスもドライブ感にあふれた達者なドラミングを聴かせてくれますし、イングランドがプログレ全盛時に出現していたらメジャー級の活躍をしたかも知れなかったと感じます。
 アルバム中のどの曲もとても良く作り込まれていて多くの展開部が用意されています。ちなみにA面ラストの昼間部のボーカル部は、ボクにはカヤックの1stにフィーチャーされた曲にそっくりに聞こえますが、当時そういう意見って・・・なかったのでしょうか?
 日本版を発売したのはエジソンレーベルで、弊社の副社長の秀五(ボクの実弟にして重度プログレ患者!プログレの部屋でも鋭意執筆中・・・ひょっとしたらボクよりプログレマニアかも・・・彼は日本盤の廃盤モノに目が無く集めまくってますね。ボクはどうも辺境モノを買い漁るクセがあって、同じプログレッシャーでも個性が出るみたいです。)がいち早く日本版を購入しました。(何で日本版と言うところを強調するかというと、同アルバムはボクらがプログレにはまった頃には既に日本版は廃盤となっていたからです。)彼はかなり気に入っていたらしく、始めて聴かせてもらったのは、たまたま彼の車で土曜出社の時だったかと思います。もちろんカーステレオ。「おっ、これがイングランドか!」ドラムの入り方が結構いい感じだし、メロトロンも入ってるじゃん・・・でも・・・なんか、プチプチ言ってるなあ・・・これ・・・ひょうっとして、まさか・・・と、恐る恐る尋ねると「そうなんだよ、盤越しなんだよぉぉぉ(と、ターザン山本調に)」言ったのでした。大枚はたいた廃盤アルバムが盤越しとは!(まあ、昔のアナログ時代の大枚とは桁が違いますけど、でもねぇ。)ボクも大好きなイタリアのクエラ・ベッキア・ロッカンダの1stのビニールマジック盤が盤越しで、しかも特にB面の組曲(組曲とは言われてないのかな?)部のプチプチがひどかった時にはひっくり返りましたけどね。(もちろんエジソンの日本版廃盤を大枚で買い直しました。)
他にもドイツのバレンシュタインの3rd「コズミック・センチュリー」(超名盤・クラシカルロック好きなら必聴でしょう!アコースティック・ピアノとバイオリンの響きが美しい)のキング盤が盤越しで当時は哀しい思いをしました。しかし、このアルバムのマスターは現地にももはや無いということなので、今は聴けるだけでもありがたいのですけどね。
 他にもオーストラリアのレインボーシアターなんかは、CDではプライベート盤としてのブート盤しか存在しなくて、プチプチいいます。しかしこのバンドも初期クリムゾン好きにはお薦めで、メロトロンの多様といい、管楽器の導入方といい、リザード期のクリムゾンを彷彿とさせる素晴らしいものです。(このアルバムのおかげで、ボクは正規再発モノにこだわらなくなったぐらいです。)という訳で、ブートも含め、盤越しモノは「盤越しでもいいから聴きたいほど優れた」アルバムが多いようです。



← PREV  NEXT →


  戻る