今月は、本当に忙しかったなあ。月頭にゲームのマスターアップがあって、月中には
社員旅行があって、更にTVの取材やら官庁関係のフォーラムの出席等々・・・。毎
月が短い短いとは思うのですが、特に今月の忙しさと言ったら・・・。プログレの部
屋も、今月号はもう書いてしまった気になっていたら・・・まだだったなんてビック
リです。しかし、自分でやると決めて始めたコーナーなので「時間的に苦しいから1
回空けようか・・・」なんてイヤ(その割には2回ほど穴空けました)ですし・・・
間に合うかどうかわかりませんが、今月もガンバって始めることにしましょう。



ちょっと長めのプロローグ
なんて書きましたけど、今月は実はあんまりプログレを聴いてません。海外に行っていたりと、聴くシチュエーションが少なかったのも事実ですけど、やっぱり車に新しく搭載したMDシステムの影響も大きいですね。ボクは車の移動時にラジオを聴くという習慣がありません。「なぜラジオをかけないか?」理由は色々ありますけど、最も大きい理由が「ラジオで流れるメッセージが邪魔」なためなのです。けしてラジオのパーソナリティを否定してる訳ではありません。ボクが車で移動している最中は「考えをまとめている」最中でもあるからなんです。「プレグレの部屋」しか見てらっしゃらない方にはわからないでしょうが、ボクはゲーム製作を生業としていまして、弊社のゲームのゲームデザイン及びシナリオ執筆はボクの責任なのです。それでゲームデザインやシナリオ制作のための試行錯誤ですが・・・ボクの場合はそういうことのために特別な時間をとっていたりしないのです。他の制作者の方々がどうしてらっしゃるか?わかりませんが、少なくともボクは会社の中でジッと考えているタイプではないのです。それじゃ、いったい何時考えているのか?というと「いつも」と答えるのが正しいでしょう。ゲームのアイデアも、ゲームのシナリオも、「さあ、これから考えよう」といって急に浮かぶモノじゃありません。いつ何時でも、心のどこかで常に考えているのです。答えが出なくてもいいから、心のどこかにいつも引っかけておくのです。その引っかけておいたモノが、ある時急にパッと浮かぶのです。答えがではありません。答えの断片みたいなモノが引っ掛かるというのが正しいでしょう。断片が引っ掛かった「その時」、「ぼんやり」していたり「ラジオに注意を払っていたり」していると、スッと抜けていってしまうのがアイデアの断片なのです。だから、丁度面白いモノが浮かんだ瞬間にラジオで面白いことでも言われようモノなら、それはアッという間に抜けていってしまうのです。だから、ラジオは聴けないのです。その点で言うと邦楽系も極力避けます。邦楽系を聴いていると注意が邦楽の方に向いてしまって、心のどこかに引っかけておきたいアイデアの断片が浮かんでこないのです。だから少なくともウィークディは車で邦楽も聴きたくありません。
会社で執筆活動している時、ボクはヘッドホーンをつけて周りの音をシャットアウトしている場合が多く、そんな時は尚更、リスニングされる音楽にはこだわります。気分を変えるため邦楽をMDでかけることもありますが、これはむしろヘッドホーンで頭の周囲が痛くなってしまった時の回避処置と考えていただいた方が良いでしょう。
やはりこんな時も制作活動にプラスになるものを聴くようにしています。やはり自分の頭の中の思考が中断されてしまう音楽は百害あって一理ナシなのです。


「バンダー・グラフ・ジェネレータ」
それではボクのような職業の人間は何を聴くのが適しているか?というと、それがプログレでありクラシックでありジャズ・ジャズロック系であるとボクは考えています。どれもボーカルが少なかったり、なかったりするのが特徴で、ボーカルモノは避けるというのが良い・・・と思われるかも知れませんが、ボーカルモノも「邪魔するモノばかりでは非ず」で、適度に入っていたりする方が良かったりするから不思議です。そういうジャンルが好きだから「単に聴いてるんじゃないの?」と言われたら返す言葉もありませんが、好きなモノを聴けばいいってもんじゃないということも書き添えておきましょう。
例えばボクの大好きなクリムゾンやオザンナやPFMは、どうやら思考には向きません。これはリスニングが主になってしまう傾向があるからで、BGMとしては失格と言えるからです。(クリムゾンの「キングの宮殿」「ポセイドンの目覚め」「リザード」、オザンナの「オザンナ1st」「ミラノカリブロ9」「パレポリ」、PFMの「幻想物語」「友よ」「幻の映像」「甦る世界」等は特にダメ。)

そこで今回は、思考型職業に向くかどうかは別として「ブリティッシュ・プログレの巨人」第3段として「バンダー・グラフ・ジェネレータ」を取り上げてみたいと思います。(プロローグがちょっと強引でしたかね?)
バンダーグラフはボクにとって思い入れ深いプログレバンドの1つです。何がそんなに思い入れ深いのか?それは当時、本当に少ない情報だけで購入して一定以上の満足感を与えてくれたバンドだったからです。70年代の当時、日本にはプログレに関する情報が極端に少なかったのです。当時はせいぜいピンクフロイドやクリムゾン、イエスに関する情報をミュージックライフというロック雑誌から入手するというのが関の山で、徐々に国内発売ものに関してはアルバムレビューが掲載されたといった程度だったのです。プログレというジャンル名は先行していながら、プログレの実体は存在しなかった・・・それが当時の国内の音楽マーケットでした。しかも70年代前半にプログレの国内盤が発売されるタイトルは極端に少なかった。しかしボクはプログレのような刺激的(けして過激という意味でなく)音楽に飢えていたのです。知れば知るほど、もっと新しいスタイルの音楽を見つけたくなっていたのです。国内盤のライナーに1語記されたバンド名を頼りに、色々なバンドのアルバムを買ったモノでした。またメジャーバンドのインタビューに「影響を受けた」と記されたバンドがあれば、それも買い求めたモノでした。そんな風に買った代表的なバンドではソフトマシーンやナイス等がありましたし、確かドイツのトリアンビラット(ELPタイプでオリジナリティという点では問題があるかも知れませんが、非常に出来の良いアルバムを作っていて、特に2nd3rdの完成度が高くてお薦め)やジョイ・アンリミ
テッド等もそうやって購入したバンドだったと記憶します。そしてバンダーグラフもそうやって見つけたバンドの1つでした。当時はとにかく初期キングクリムゾン的バンド(幻想的にして甘美、しかも攻撃的というバンド)を捜していたはずでしたが、バンダーグラフはその条件に当てはまったバンドなのだと思います。(しかし完璧に・・・という訳ではなかったような記憶があります。メロトロンを積極的に使っていないとか、そういうことが不満の原因のひとつだったのかも知れません。)


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