ご本人による用語解説

20ビット盤
元々音楽を再生するレコードはアナログであった。CDは確かに便利であり、ノイズも少ない面ではレコードを上回っているが、音楽を聴くという意味でマニアに言わせると、CDよりもレコードの方が音楽が豊かなのである。(というが、CDが決して悪いとは思わない。ボクは音楽を聴くということだけで言えば、盤をクリーンにする等の余分なことが省けて有り難い。)しかし一般的なCDのデータは16ビットとなっていて、高音部と低音部がカットされている(らしい。)レコードの場合はアナログであるから、理論的に言えば無限大の音が鳴っていることになり、確かに失われたデータ分だけ音質は下がっていることになる。それを少しでも補うのが高音質CDということになる。少しでも再生できる音のデータ量が増える方が、音質もオリジナルに近付くからである。実際、再生機は24ビットのデータ量を再生可能ということなので、それだけクオリティが高くなるのである。

何かが起きる
ボクの場合、音楽を聴いていて退屈なのは次の展開がわかってしまうことである。ストーリーの展開が読めてしまうミステリーはつまらないように、先がわかる音楽はつまらない。逆に、裏を掻いてくるミステリーが面白いのは工夫が凝らされているからで、そういうものを体験している時は息を潜めて集中する。そういう作品はまた、そういうストーリー展開への工夫があるもので、答えがわかっていても何度も楽しめてしまう。ボクが面白いと思う音楽は「知らず知らず」に集中してしまう音楽だし、展開の妙を楽しめるモノである。音楽自体の構成が素晴らしいと思える音楽は、それほど多くないのだけど、そうしたモノに出会った時「本当の幸せ」を感じるのである。もちろん、それを表現するための高い演奏能力も必要である。それらの全てを満足させてくれるのがPFMの音楽だったのである。

メロトロン
プログレッシブロックを演奏するための3種の神器と言って良い。その当時、特にストリングス系の音を出すために「絶対欠かせない楽器」であり、その音色もまたストリングスとは一線を画した独特のものであった。アナログ・シンセとか呼ばれていたが、中身は録音されたテープが幾重にも釣り下がっていて、それが再生機のヘッドにこすられて音を奏でていたという前時代的な設計がなされていた(らしい)。

クリムゾンの「エピタフ」
ストリングス系メロトロンを使ったプログレッシブロックの最高峰。アルバム・クリムゾン・キングの宮殿を初めて聴いた時、A面ラストのこの曲、本当に感動して聴いたのは今でも忘れない。一体何人が、音楽を聴いて、頬が硬直し、涙があふれんばかりの感動を味わったことがあるだろう。それ以降、多くのフォロワーがこの曲に影響された音楽を作っているが、未だにこの曲を越えたモノを知らない。

イエスの「危機」
イエスと言えば「ロンリー・ハート」というキミは、イエスの本質を知らない。ボクにとってイエスといえば「危機」である。アルバム危機(英題CLOSE TO THE EGE)のA面全てを費やした大作にして、イエスの名を不同にした1曲。発売されて20年になろうかというのに、その完璧な曲構成といい、卓越した演奏力といい、プログレッシブロックの魅力が余すところ無く表現されている。理屈っぽかろうと、複雑過ぎようが、どうでも良い。余りに屈折したリズムで踊れない?ボクはノリノリで聴けるぞ!

ジェネシスの「サパーズ・レディ」
ジェネシスがポップになる前、フィル・コリンズじゃなくてピーター・ガブリエルがフロントマン(=リード・ボーカル)だった頃、アルバム・フォックストロットでB面全てを費やした大作にして超名曲。20分以上に渡る大作にして、リスナーを飽きさせることを知らない構成力には、ただただ頭が下がる思いだ。いったい、どれだけの時間を使って作曲し、演奏したのかと不思議に思ってしまうほど、素晴らしい仕上がりを示すジェネシス屈指の名曲である。

ルネッサンスの「燃ゆる灰」
ルネッサンスというバンドは、当時クラシカルロックとして一般的な人気が高く、かの「カーネギーホール」でもコンサートを開いたほどだ。(カーネギーホールでコンサートを行うなんて、最近のことは良く知らんけど、当時はとんでもないことだった。)その「カーネギーホール」のライブアルバムにも収録された「燃ゆる灰」は、ルネッサンスのセカンドアルバムに収録され、その後の人気を不動にした一曲である。アコースティックピアノの調べが美しい、そのクラシカルロックの神髄とも言うべき煌めきは、今でも少しも色あせることはない。

ダイナミックにしてリリカル
押しと引き、というか・・・躍動感と繊細さが見事に同居していることを指してると思って・・・。