難波さん
さて、少しだけ愚痴&セールストークを書かせて頂きましたので・・・そろそろ年末再発スペシャルを始めましょう。

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まず難波さんの廃盤再発から始めましょう。その昔ボクにとって難波さんのアルバムは「ポップである」として熱心ではありませんでした。偶然に聴いた1枚がとてもポップだったのです。しかしそれ以前に、その頃は国内アーティストに興味が向いていなかったというのが事実としてあったことを白状しておく必要があるでしょう。
まず海外のレアなアイテム収集をやっている間に、難波さんのアルバムは全て高プレミア付きで取り引きされるようになり、正直言って「やばい」と思っていました。(実は輸入のレア物から収集していたものですから、バージンものやA&Mもの等も購入し損ねてしまいました。その後ほとんどは収集できましたけれども、2度と手に入らなくなった数種類・・・もっとあるかな・・・が残念でなりません。)今回再発される6タイトルはミュージックCDショップやオークションで、いづれもとても高プレミアにて取引されていたものばかりです。確かボクの知っている範囲でも「アクアプラネット」等は5000円を遙かに超えていたと記憶します。CDですよ、CD。5000円とは、幾ら何でも・・・。そんなわけでボクにとって、このリイシューは非常に有り難い。当然、全タイトル共に買いです。なぜなら難波さんには、かつてゲームのサントラの収録のゲストで来て頂きましたし、機材のセッティングの合間にお話もさせて頂いて、我々の大好きなPFMやブリティッシュ等に対する見識も高く、実際ここ数年内に発売された難波さんのリーダー・バンド作「ヌオーヴァ・イミグラート」も(ポップ色はあるものの)非常にクオリティが高かったですから、何の躊躇もありません。(多分、聴くのは随分先になることでしょうけれど・・・。)日本のプログレッシブ系ロックからメジャーになった数少ない方だけあって、演奏力も高く、プログレに対するこだわりも半端ではありませんから・・・。
さて、ここで困ったのが・・・難波さんのアルバムをレビューする術がボクにはありません。今回発売されるものがボクの初購入になるからです。というわけで、これ以上コメントはありません。失礼。(少々残念なのは紙ジャケではないことなのですが・・・。)



ゴング
次はゴングですが、7月号だったか?で語った通り、ボクの持っているゴングは「ガズーズ」だけでした。アラン・ホールズワース参加アルバムとして有名な同作は、スピーディーなジャズロックという印象で、ゴングの形容される「サイケ」のイメージは強くありませんでした。「えっ、ゴングってこういうのだったのか?」と意外な感じで、ヒッピー系の「浮遊感あるサイケ」ロックというイメージから随分イメージが変わった覚えがあります。その後ゴングを研究すると「ラジオノーム・シリーズ」というのが代表的で、それは3rdから5thまでの3部作で構成されているということでした。ある日、日本仕様になっていたラジオノーム・シリーズの2,3は購入することができまして、3rd「フライング・ティーポット」を手に入れれば3部作が完成すると思ったもんでした・・・。なのに、その矢先に日本プレスの紙ジャケ盤が一挙7枚も出ちゃうなんて・・・トホホ・・・。
今回発売されたのは

■1st「マジック・ブラザー、ミスティック・シスター」
■2nd「キャマンベール・エレクトリック」
■3rd「フライング・ティーポット」
■4th「エンジェルズ・エッグ」
■5th「ユー」
■プラネット・ゴングの「ライブ・フローティング・アナーキー」
■ニューヨーク・ゴングの「アバウト・タイム」

の7枚です。
前述の通りボクは4thと5thは買いました・・・けど、ご存じの通りボクのストックから考えるといつまでもたどりつきません。
そこで今回は、このコーナーのために禁を破ってゴングの代表作とされる3rdを聴いてみることにしました。(つまり、もうこの再発7枚は買ってしまったということです。そりゃそうです。持ってない率が高いんですからね。)

今、ゴングを初めて聴きましたが・・・ハッキリ言ってビックリしました。「スゴイです!」こんなにスゴイとはビックリです。ヒッピーというと・・・アシッド・サイケを想像します。代表的なのは「神秘〜ウマグマ期」のピンクフロイドですが、今聴いても「キライ」と言えるかどうか?心配になりました。ゴングがスペーシーであるとは聴いていて、ジャズロックの範ちゅうに入るとも知っていましたけど、ここまで見事なジャズロックを演奏するとは思いませんでした。アシッドサイケを感じさせるフローティングなサックスや女性コーラスが気怠げなところは「キャタピラー」を彷彿とさせたりもし、気の抜けたボーカルが入ったりもしますし、ゴングの形容されている言葉通りではあるのですが・・・。どうも通常アシッドやサイケの浮遊感は緊張感に欠け、それが作品性を落としていると思っていたのです。しかしゴングはそういった演奏や楽曲の要所で、緊張感溢れる部分を用意していて・・・しかもエンターティメントというか、インプロビゼーションのようなソロバトルにも陥らずに、トータルで一枚のアルバムが作り上げられています。どこかユーモラスで、エンターティメントで・・・。ここまで沢山のプログレを聴き込んできた耳にもとても心地よいのです。かと思うと、2曲目のラストは「キャットフードのラスト」を彷彿とさせたり・・・。
これまで、デビッド・アレンのライブ写真を見て「ヒッピー系だ」なんて思い、避けてきたのが少し恥ずかしく感じます。5曲目等はウォールのピンク・フロイドみたいだし・・・。シンフォ・ファン向けにはどうかと思います(でも結構いけそう)けど、ゴングはどう聴いてもブリティッシュロックです。ブリティッシュ好きの方は、この「フライング・ティーポット」を是非試してみて欲しいと思います。メンバー各人の技量の高さにも、驚かれることでしょう。それと、CD自体もデジタル・リマスター&K2スーパーコーディングによって非常にクリアーで分離度が高いので
す。当時のオリジナル盤もこんなだったのでしょうか?だとすると、このアルバムは収録に「金がかかってます」よ、絶対にね。



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