復帰
ボクが今こうしてプログレッシャーに復帰し、かつてを超越するほどの熱の入れようでコレクションを始めたのは、キング・レコードの「ユーロピアン・ベーシック・コレクション」のおかげと言っても過言ではないでしょう。元々、(生活にも少しゆとりが出来たきたことが転機となって)昔好きだったプログレアルバムを細々と集め始めただけのことでした。「この歳になっても聴けそう」なルネッサンスやムーディーブルースやウルフやカーブド・エアを数枚、買い揃えただけのことでした。「ああ、昔良いと思ったアルバムはやっぱりいいなあ」程度の始まりだったのです。そんな風に10枚程もプログレのCDが集まった頃、秀五さん(副社長でプログレの部屋の執筆もしてるのでご存じですね)が見つけてきたのが新宿ディスクユニオンのプログレ・フロアでした。(現在は4Fですが、当時は6Fにありました。)そこで彼はPFMが再発されたというビッグ・ニュースをも入手してきたのでした。(それも超お得な2200という価格です。彼はPFMのCD再発の当時、超貧乏の中3500円だかで買ったのに・・・と嘆いてましたっけ。)「買って、買って」と即お願いして、翌日買って来てもらったのが「あの懐かしい」PFMの「甦る映像」だった訳です。「ん・・・何だ、この小冊子」という感じで、ディスクユニオンの黒いフクロの中に入っていたのが、ボクがプログレの部屋で何回か取り上げた「ユーロロック・ハンドブックvol.4」だったのです。中を開いてみると、今ではボクの敬愛するユーロロック評論家・高見弘さんの解説が所狭しと書きつづってありますが、何も知らなかった当時目を引いたのは冒頭を飾る対談記事とPFMの特集です。「何々、今新しい世代でプログレが注目?」「ボクが知らないバンド名が・・・こんなに!」等々、ついでにケンソーというバンドのリーダーのPFMに対する熱い思い等々、更にはその他のイタリアン・プログレバンドの特集まで・・・。この日から、この小冊子はボクの新たなユーロへの航海のバイブルと化したのでした。この冊子には本当にお世話になりまして、今では多分、そこで紹介されているタイトルの80%以上を所有するに至っているはず(ジャップスはさすがに、せいぜい30%程度ですし、廃盤や未CD化のため入手できないものもあるので100%というのは不可能でしょうか?)です。とにかく、内容の濃さはボクが保証します。対談で語られる内容は興味深いモノばかりでしたし、カタログ部分の解説もプログレをロールプレイさせる(ゴッコ遊びの方の意味ではなく、謎解きや冒険の方の意味だと思って下さい)航海に出るモチベーションに十分なものでした。(その小冊子の最後に「1999年〜2000年にかけて、5を出すのも良いかな」というような高見さんの後記が記されています。2000年の今年、是非出して下さい、高見さん、キングレコードさん、お願いしまーす。)


収集開始
そしてこの小冊子を契機に、彼に連れられてディスク・ユニオン新宿店のプログレ・フロアに行ってみると、あるわあるわ!「プログレって、こんなにあるの?」というぐらいの量でした。もちろん、最初はキングの「ユーロピアン・コレクション」から収集を始めました。クリムゾン級のメロトロンの洪水という「チェレステ」とはどんなアルバムなのか?陽のPFMに対して、陰のオザンナと並び賞されるバンドのサウンドとは?PFMに負けないクオリティを持つと記されるバンコとは?と、解き明かしたいナゾが次から次へと出てくるのです。そしてPFMのナンバー1が崩れはしないものの「あの頃もう諦めてしまった輝き」が、それらのイタリアン・プログレには確かにあったのです。イタリアの伝統と気品を維持しながら、「何かを表現しないではいられない」情熱に突き動かされたロックの原初的な感動が、イタリアのロックには存在していたのです。そしてメロトロンやアコースティック楽器の多様・・・。「ボクの求めていた音とはこういうものだった」ということを思い起こさせてくれたのです。


ありがとう
ボクのプログレ熱は一時よりも落ち着いたとは言っても、まだまだ熱く熱くたぎり続けています。本当にイタリアのバンド達に心から感謝したい気持ちです。ありがとうバンコ、オザンナ、マクソフォーネ、クエラ・ベッキア・ロッカンダ、レ・オルメ、ニュー・トロルス、フォルムラ・トレ、ゴブリン、イ・プー、ラッテ・エ・ミエーレ、ジェット、RRR、イ・ジガンティ、ジャンボ、その他、多くのラテンの地を宿した熱きバンド達よ。そして忘れてはならない、プレミアータ・フォルネリア・マルコーニ!
これからも・・・きっと一生、愛し続けることでしょう。

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高橋 宏之


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