Feb. 28, 2003 


 明けましておめでとうございます……というのも気が引けます。プログレの部屋の新年号である本稿が2月のリリースに間に合うか?(WebmasterX注:間に合いませんでした。ごめんなさい。)という時期になってしまって、「プログレの部屋」を楽しみにしている読者の方々には大変に申し訳ない思いです。なぜ、こんなことになってしまったかというと……何だろうなあ……というのが正直なところです。書こうと思えばいくらでもネタはあるはずなんですけど、ここのところのプログレ関係のアルバムに凄みのある物(ぶつ)がなくなってきたからのような気もします。




近況
 確かに去年も結構CDを買いました。年初の「90125期イエス」の紙ジャケから始まって、「ディシュプリン期クリムゾン」や「ライブ・クリムゾン」の紙ジャケやセルフ・ブートレッグもの、キャラバンやキャメルの紙ジャケも去年だったし、ユニオン帯のためだけに買ったようなザッパ紙ジャケもコンプリートしましたね。ウィッシュ・ボーン・アッシュは一昨年の暮れだったのですが、ボクは乗り遅れて去年買ったような気がします。ブラックモア&レインボーの紙ジャケの再発なんかもあって、これもBOX欲しさ半分にコンプリート。ピンクフロイドも去年でした。そういえばロバート・ワイアットの紙ジャケも去年で、フリーやユーライアヒープなんてのもありました。ゴドレイ&クレームの紙ジャケは嬉しい再発のひとつでした。もっと嬉しかったのはマクドナルド&ジャイルズのユニオン限定再発(でしたよね)で、かつての紙ジャケ化の時には「どうして、これだけ紙ジャケなの?」と購入を見送って後悔しまくっていたアルバムだったので、購入できたときの嬉しさは一入(ひとしお)でしたよ。
 エイジアの紙ジャケも出ましたね。ジェネシスやELPは間違いなくBOXに目がくらんだために購入したようなもんで、紙ジャケが2セットになってしまうことから結構悩んだ覚えがあります。それらはプラケースも持っているわけで、こんな無駄遣いしてるのは日本人のコレクターぐらいかも知れませんね。だけど知人の中にはビートルズのコレクションに借金込みで数千万円をつぎ込んだという人もいて、そういうのを聞くと「ボクの趣味はまだ可愛いな」と思ったりするのは気休めかも知れません。

 しかし1つのアルバムの各国版を20数種類も集めたりするのって、ボクにはちょっと考えられない収集癖ですよ。中身はみんな同じものなのにねぇ。確かにジャケのデザインが明らかに違うっていう場合は、そういう収集の楽しみ方もあるかなと思ったりしますけど、全部モノクロのジャケットの各国版と言われてもなあ……。「希にスペイン盤(だったと思う)なんかでモノクロのBEATLESの文字が緑で印刷されてたりするんですよ」と嬉しそうに語られたりすると、「ロゴが緑で印刷されているだけでそんなに嬉しいのかあ……」と半ばあっけに取られるしかありません。この方はビートルズのアルバム収集から始まって、サインやイラスト、衣装までと当時はビートルズ・コレクター並にヘヴィに集めまくったらしいです。(今は結構処分してしまったのが、ボクとしては残念。その凄いコレクションが一堂に会している姿を見てみたかった。)彼から聴かせてもらった編集前のイエローサブマリンというテープ(元々はマスター前のマルチだったらしいです)には、効果音だけのパートがあったり、声優の歌う「イエローサブマリン」があったり、効果音なしの「ルシー・イン・ザ・スカイ・ウィズ・ザ・ダイアモンド」が聴けたりするものがあったりしました。これは弊社の宇野部長の友人で、彼は生まれた土地の関係から裕福な幼なじみが多いらしいのですが、他のビートルズ・マニアの友人ではディスクにこだわるマニアもいるらしく、音質にこだわって色々と収集しているらしいです。その人の論によると「世に言われるように最高峰の音質は英原盤で、次に良いのはMFSLのディスク」ということになるらしいです。ボクが聴かせてもらったMFSLのディスクは確かにギターからドラムまで、1音1音に説得力があります。現在出回っているCDには無い良い意味での荒々しさが伝わってきて、ポップスのイメージが勝っていたビートルズがロックバンドであったことを思い出させてくれます。既発の1音までこだわってリマスターされた「イエローサブマリン」は、最上級の音質でうならせてくれた(それに比べるとリマスターベスト盤の「ONE」はちょっとガッカリしました)最上級のポップス版ビートルズとしてボクのお気に入りでしたけど、ロックバンドであるビートルズを聴くならMFSLのアナログ盤だと思い知らされます。しかしロック色が強いということはバンドとしてのクセも突出してくるということで、誰にでもお薦め出来ないということにもなるわけです。だからポップスとしてのビートルズがお好きな(少なくともこのページに遊びにいらっしゃる方には、そんな方はいないでしょうけどもね)方にとっては、ワイルドなビートルズは好みに合わないかも知れません。
 例えばリボルバーは、かつてアナログの頃にはボクにも馴染めなかった思い出があります。当時リボルバーはサイケデリック色を打ち出したアルバムとして、かなりロック界に影響を与えた名盤だと音楽雑誌に紹介されていました。そうした評価からトータルアルバムとして、またコンセプトアルバムとして定評のある「サージェント・ペーパーズ〜」の次に当然のように購入したアルバムがリボルバーだったのです。しかしこれが馴染めない。当時は「サイケデリックな感覚が合わない」と思っていた記憶があったのですが、CD化されたリボルバーには違和感がなくなっていました。「色々なサウンドを通過したから、平気になっちゃったのかな」と思っていたのですが、それが違っていたことをMFSL盤で思い知らされたワケです。とにかくギターの音の金属的なのがうるさい。音色が良くない上にうるさいので、とにかく耳障りなんです。しかしこれが当時聴いて馴染めなかった最大の原因だったことが、このMFSL盤を聴いて明らかになったのは嬉しかったです。ボクは当時サイケな表現がダメなのだとばかり思っていたのですけど、実際には収録されているギターの音が耳障りで聴く気になれなかったことが判明しました。実は当時もう一枚聴けなかったアルバムが「ビートルズ(通称・ホワイトアルバム)」だったのですが、何故か「パック・イン・ザ・USSR」からしてダメだったのも、このギターの音色じゃなかったのかなあ……とすごく気になります。もちろん今はギターの音色が不快ではありますが、サイケ色も含めて楽しめちゃいますけど。考えてみれば、ビートルズを聴いていたのはプレグレを聴く前の話だったので、プログレを通過してから聴いていれば楽しめたんだろうなと、あの頃のライブラリーで聴けないことに少々残念さを感じます。いずれにしても、どうやらヘヴィさではオリジナル盤じゃないとしてもアナログ盤の方が1枚上手のようで、SACDやらDVDオーディオやらがアナログ盤のような再生音を目指しているらしいので、これからはそちらの方にも興味が向いていきそうな予感もします。

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続く→

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