Dec. 29, 2003 


 

 冒頭に「日本のゲーム業界は厳しい」と言いましたけど、「海外マーケットが悪くない」なら問題ないだろうと思われるかも知れません。しかしそれは今でも「日本のゲームが世界をリードしている」というのが前提です。残念ながら世界のマーケットはそれほど甘くないのです。確かに数年前までは「日本のソフトが世界ナンバーワン」だったと思います。しかしそんなことが長く「続くわけない」のは、世界経済の歴史が証明しているのです。更にいえば、日本が世界のエンターティメントのマーケットでは圧倒的に輸入国なのも忘れてはなりません。そんな日本が、本気になった世界のマーケットでいつまでもトップにいられるわけもないのです。日本はまだゲーム後進国になったわけではありません。しかし、圧倒的なトップの地位にいないのも確かです。映画や音楽の業界のようになってしまわないように、今ゲーム製作者は本気で海外のマーケットと戦わなければならない時だと思いますけど……。

※マリオは世界マーケットではスゴイのです。ゼルダもスゴイです。メトロイドもビッグネームです。つまり任天堂のゲームは世界マーケットでは圧倒的なのです。それはクオリティが段違いに高いからで、キャラクターに頼った製作姿勢にならないからです。(ほかの会社も頑張っているのですけど、任天堂はゲームの本質を突き詰めて作っているのです。映像も大事ですけど、ゲームは遊びの部分がまず大事であるという基本的な理念を忘れず、「面白さとは……」というのを突き詰めようとしているのがソフトから伝わってきます。)普通マリオとか、ゼルダのキャラがあれば、「黙っていても売れる」と手を抜いてしまいそうなのに、更に期待に応えるべくより一層クオリティアップを図るところがスゴイ。どんなに知名度があっても、クオリティが悪ければダメになるのは自明の理。この厳しいエンターティメントの世界で、未だトップに君臨する任天堂のソフト……恐るべし。

 娯楽産業は景気の影響を受けないなんて誰がいったのでしょう? なぜなら、今の日本のエンターティメント・ビジネスは日本の経済の影響をモロに受けているからです。

※携帯電話の影響だと指摘する声もあります。確かにそれもあるかも知れません。しかし明らかに購買力も落ちています。サラリーマン家庭の収入は減っているのに、公共料金やら税金やら社会保障費やら養育費は確実に上がっているのだから当然です。(年金負担も毎年重くなっています。)それに加えて、年金破綻等の将来の不安ばかりがつのっていますから、遊興費を削るのは仕方のないところかも知れません。よく言われる「ゲームが売れないのは子供たちがゲームに飽きたからだ」というのも真実ではないと思いますよ。だって、子供たちはゲームで遊びたいですもん。

 これはゲームばかりではありません。音楽の分野もヒドイ状況みたいです。映画産業はシネマコンプレックスが多少良いようですが……興行収入は減っていたはずです。ショックだったのはヴァージン・メガストアで、京都のヴァージンが店仕舞いしたのは知ってましたけど、まさか新宿のヴァージンまで店を閉めてしまうとは……。CDは売れていないのでしょうか?確かに、最近のCD店はかつてに比べて閑散としているようにも感じますが、あんな大型店が店舗を閉めてしまうというのはよっぽどのことですよ。新宿の丸井の地下から鳴り物入りで移転した時の大セールでは随分買い物させてもらいました(ジャズを聴き始めた頃と前後します)けど、まさかそのヴァージンがやめてしまうなんてショックですよね。暗い2003年が暮れて、明るい2004年がやってくることを心から願うばかりです。

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