Nov.29,01 



    今月は忙しいです。来月はもっと忙しくなりそう……。というわけで今月は、休日に出社してプログレの部屋を書く始末です。まあ、ウィーク・ディに書くよりも伸び伸び出来るし良いですかね。(「シナリオも終わってないのに書いてる……」と思われてるかも知れないと思うと、この方が全然気は楽です。)実は本日、ドラクエ関係の方が主催の忘年会みたいなものが開催されるため、「だったら、ついでだし」ということで会社に立ち寄ってこれを書いているので、まあ純粋にプログレの部屋のために出てきたわけでもないのですけど……。考えてみると、かつて5〜6年前は我々幹部はこの時期には土曜日は出社してたなあ……なんてことを思い出したりしますね。開発室の一部と、ボクの入っている部屋と、灯りがついているのはそれだけだったりして、「あの頃はこんな感じだったなあ」と感傷にひたったりしますねぇ……。




プレッシャー
任天堂さんと仕事をさせていただいてから、かれこれ2年半ぐらいたつのでしょうか? 「アッという間」でしたけど、最近はやっぱりプレッシャーを感じたりもします。お付き合いさせていただいた当初は、「良いソフトを作らなくちゃ! 」とプレッシャーを感じていたものでした。任天堂さんのソフトって、ほとんどが高クオリティですからね。任天さんの顔に泥を塗るようなタイトルは作れないというプレッシャーと、ここで頑張らないと捨てられちゃうかも知れないというプレッシャーですかね……。その甲斐があって、マリオゴルフ・シリーズとマリオテニス・シリーズが高い評価を受けましたし、セールスとしても上々でホッとしました。
 今度はある程度のクオリティが当たり前になってきているようで、その期待値以上のソフトを作るということにプレッシャーを感じますね。ボクらのポリシーは、当たり前ですけど既存のタイトルよりも遙かに面白く進化しながらも作品性の高いソフトを作ることです。他のソフトハウスが作るタイトルとは差別化したゲーム性を持っていることも、とても重要なテーマだと思っています。(これは個性と置き換えても良いかも知れません。だけど、あくまで「プレイヤーあっての個性」だと思っています。)マリオのスポーツでは出せなかったオリジナリティとゲームアイデア(それでもGB版の方はシナリオ・モードを入れたり、通常のスポーツゲームよりも遙かに手が込んでいてボリューム満点です……ボクの海外旅行のお供はコレ)を盛り込んで作ったのが「黄金の太陽」で、ボクらのホントの意味での真価が試されるタイトルだと考えました。力の入れ具合も半端ではありませんでした。現在のところ国内ではセールスは程々ですが、海外での評価がメチャクチャ高いのです。海外で売れるというのは、ボクにとってとても重要なのです。ボクの好きなエンターティメントのほとんどが海外のモノだからです。音楽も映画も、テレビドラマも、面白いと思うもののほとんどが海外です。(かつて読みあさった頃の小説も翻訳物がほとんどだった時期がありました。その後、日本にも良いのがあるじゃないか! ということで、山田風太郎や筒井康隆、大藪晴彦、夢枕莫、菊池秀行等々はほとんど読破しました。結局ボクは、ファンタジックでエンターティメントな作品を書いている作家さんが好きなんでしょうね。)日本が進んでいるのは、ゲームと漫画(一部の小説)ぐらいでしょうか? だから欧米に対するコンプレックスがあるものだから、余計に海外で認められるモノが作りたいと考えるのだと思います。


プログレに戻ってきました
 さて、今回こんな書き出しで始まったのは、プログレッシブロックとはボクが理想とするゲームととても似ているんだなあ……と感じるからなのです。ここのところジャズを聴いてきたボクですが、あらためてプログレッシブロックを見直すようになりました。ジャズも確実に面白いモノがあります。やっぱりマイルスやコルトレーンは素晴らしいし、オーケストラをフィーチャーしたジミー・スミスやウェス・モンゴメリーも好みですし、昔は聴けなかったウェザー・リポートやマハビシュヌも聴けるようになりました。60年代のウェイン・ショーターやハービー・ハンコックも聴かせますよ。だけど、結局プログレッシブロックはそれらを消化して進化した音楽なんだなあ……ということも、それらを聴きながら感じることができたりするのです。これからもジャズは聴いて行くでしょうが、取り敢えずいまは「プログレッシブロックに戻ってきました」という感じがします。 


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