ここからが今月分
 さて、今月のプログレの部屋です。ボクは最近、色々なジャンルへと手を伸ばしていまして、プログレッシャーというよりはブリティッシャーという感じでしょうか?それよりも、単なる紙ジャケ・コレクターでしょうか?そうなんです、紙ジャケにはまっているのです。プログレのオリジナル紙ジャケ仕様による復刻が熱いこの頃だと思いますが、そのおかげでボクは70年代の「熱かった」感覚を取り戻しつつあるというか……。
 レコードの頃、(中身意外に)ジャケットはLPの魅力のひとつでした。実際にボクはジャケ買いというのを何度も経験しました。そして……何度失敗したことでしょう。中身を円盤にして、ジャケットだけを飾りたい……と思ったアルバムが何枚もありました。当時、特にアメリカ物には失望させられました。例えばジェリー・グッドマン(マハビシュヌ・オーケストラで有名ですよね)をフィーチャーしたフロックなんて……プログレだという触れ込みでしたし「ティラノザウルスのイラストのジャケット」でしたし、結構期待したんですが……デキシーみたいな音楽をやっているじゃないですか! あれからです、ボクがバンジョーをキライになったのはね。それでも止められなかったジャケ買い。
 CDの時代になってもありましたねぇ……。ロドニー・マシューズ(ロジャー・ディーンのようなイラストで有名なデザイナーです)のカマキリのイラストで有名なプレイング・マンテスです。アークエンジェルというディスク・ユニオン系の雑誌で、結構プログレ・ファンが聴けそうに書いてあったと記憶しますが……想像以上に普通のロックでした。最近は結構普通のロックに近いモノまで「聴いてるんじゃないかなあ……」と思うので、今の耳で聴いたらわかりませんけど、当時は大失敗をしてしまったという印象が強いですねぇ……。まあ、あのジャケットで「夢が膨らみ過ぎちゃった」という感もあるので、本当に今聴いてみたら結構聴けるかも知れませんが……。






大事なのは中身!?
 それでもプラケースになってからは、アルバムに対する思い入れは「中身」に集中していました。プラケースを見て「美しい」とか「可愛い」なんて気持ちにはなれませんものね。だけど紙ジャケは違います。まだ紙ジャケの初心者の頃は、限定という言葉に惹かれて「買わされた」感じでした。あまり、紙ジャケの有り難さも感じませんでした。聴くことだけ考えると、結構取り扱いが面倒だし……。やっぱり「これは……」と思わせた最初のアルバムはELPでしょうかね。
 ボクの最も思い入れのあるELPのアルバムは1st、タルカス、トリロジーです。元々クリムゾンつながりで集めだしたELPですから、1stのクリムゾンぽいテイストが大好きでした。もちろん暗示的なジャケットのイラストも「そそられ」ました。ファンタジー好きのボクには、フェニックスの描かれたジャケットはとても魅力的だったのです。組曲形式になっていた「石を取れ」というナンバーに、オリジナル・クリムゾンの幻想を見ていたのでしょう。
タルカスは廉価版で発売された「展覧会の絵」を挟んだオリジナル2ndアルバムとして発表され、やはり相当に聴き込んだアルバムです。何しろA面の表題曲に尽きます。何て格好いいんでしょう。それに比べてB面は……と当時は思ったモンでした。なんか、普通のハードロックに聴こえたというか……ボクの思っているプログレとは違っていたんですね。(今はもちろんB面も含めて大好きになりました。)だけどこのダブルジャケットは好きでした。同じ値段なのにダブルとシングルがあったのですが、プラケースにはその差は感じられませんよね。紙ジャケになると、やはりその差は気になるでしょ? 当時はもっとその差を感じたものです。(なけなしのお金で購入してタンですから、少しでもゴージャスなアルバムが嬉しいモンです。)同じ値段だったらダブルジャケ。しかもタルカスは内ジャケットまでイラストが書き込まれていて好きでしたね。トリロジーもやはりダブルジャケット仕様で、シンフォニックロックとしては一番バランスが取れていたアルバムかも……。当時はアルバム的に「恐怖の頭脳改革」よりも好ましく思っていたりもしましたっけね。ジャケットも3人のメンバーの横顔が並んだイラストがイマジネーションを膨らましてくれました……等々が紙ジャケを手にすると思い出されたんです。良いじゃない! 紙ジャケという風になってしまったんです。(だけどELPの紙ジャケなら、一番変形度の高い恐怖の頭脳改革でしょう。手間かかってますよ、アレは。でもボクは買い逃してしまっているんです。悔しい。誰か、売っているお店を知りませんか?)そしてクリムゾンの一連の紙ジャケ再発も、やはり往年のマニア心に火を付けました。「キングの宮殿」から「レッド」まで、何だか「まんまと罠にはまった」感じはあったんですが作りも丁寧ですし、LPが手元にない今となってはやっぱり可愛いモンです。当時のクリムゾン関係の記事がスクラップされた形でブックレット化され同封されているのも、マニアにとっては有り難い配慮。「この、商売上手」とは思うものの……既に持っているボクらの購入の動機付けには大きな後押しになってくれました。
 そしてハイビット・リマスターによってサウンド面が大きく向上したことも、既存のリスナーの購入を促す大きな原動力でしょう。実際ELPもクリムゾンも、その前のプラケース版とは比較になりません。サウンドを聴くと「買って良かった」と満足させられます。そしてそれが高じて、今やブリティッシュものに完全に収集欲が飛び火してしまっているのです。


紙ジャケ探検隊発足
 ブリティッシュものの紙ジャケ再発のピークは98年頃らしいのですが、その頃は本当に多くの紙ジャケが再発されていて、その前後にはヴァージン25周年紙ジャケシリーズなんていうものまでありました。ジェネシスの紙ジャケも、やはりちょうどその頃行われています。前後してイエスの紙ジャケ限定版も発売されましたし、ELPもアンコールプレスを行ったようです。その頃は、紙ジャケ限定といいながらも大量にプレスしたらしく、各種紙ジャケはずいぶん長い間市場に残っていました。ボクも「限定なんていってても残ってるじゃない」なんて高をくくっていました。しかしです。気づいてみると、なくなってるんですねぇ。ちょっと前まであったはずのツェッペリンやディープ・パープル、クイーン等の我々のジャンルの端に引っ掛かっているバンドの紙ジャケが急激になくなり始めました。「なくなると欲しくなる! 」のが、消費者心理です。
 いずれ買うかな? なんて思っていたバンドのアルバムですが「慌てる必要ない」から、「どうせ買うなら紙ジャケ」となってきてるところに市場からなくなりそう……になってくると、「買わないとヤバイ」に変わってきました。そうなってくると、なくなりそうなものは、それこそ「全部」欲しくなってくるから不思議です。もう「買えるモノから買う」という思考で、年明けから紙ジャケを追いかけてきました。しかし……どのバンドでも代表アルバムだけは購入が難しくなっているのが現実ですね。
 いち早く収集を開始していた我が弟の秀五氏は順調に収集を進め、主だったブリティッシュものは「イエス」「ジェネシスの一部」を除き、ほとんど収集を完了した模様です。彼、根がコレクターですので、バンドやビーチボーイズ、スティーリー・ダンにドアーズまで、集めてしまいました。ボクもパープルやツェッペリンは何とか揃ったのですが、肝心なものが揃わないバンドがいくつも出てきて・・・それでもカーペンターズまで収集しちゃったり……。社内でも我々に感化されて、何人かが紙ジャケを収集開始! 週末の紙ジャケ探検隊が組織され、携帯電話で情報交換まで行う始末です。
 まあ、これからもしばらく探検は続くでしょう。
←PREVNEXT→

戻る