イースターアイランド
これで2大廃盤レーベルは終わったわけですが、次にご紹介するのはやはりマーキーから日本版発売されたイースターアイランドです。元々再発されたのは、これもアメリカの再発レーベルとして名高いZNRです。イースターアイランドも廃盤時代には5桁級の高値を誇っていたそうです。ジャケットはLP時代はどうだったかわかりませんが、ボクは結構引きました。「闇夜に浮かぶモアイ像とバックの月」というイラストで雰囲気がありそうにも見えますが、実は結構荒い描画だったりして・・・。(印刷が悪いので、CDだけのことかも知れません。)何よりバンド名がイースターアイランドで「NOW&THEN」というタイトルもねぇ・・・。南太平洋的な土着的なサウンドだったらどうしよう・・・と恐る恐る購入しました。しかしこれが良い意味で期待を裏切ってくれました。ミステリアスなSEっぽい導入部からメロトロンが不気味に鳴り響いて・・・すぐにも複雑なリズムへと移ります。SE的な1曲目から切れ目無く入る2曲目はボーカルが少々アメリカンですがけして脳天気ではありません。シンセとギターがユニゾンで疾走し、フルートがいい味を出してます。
演奏力も高く、とても安心して聴けるアルバムと言えましょう。同アルバムのハイライトはやはり5曲目の錬金術師・組曲でしょう。5人のメンバー(1人はボーカル専任みたいですけど、残りはベース、ドラム、ギター・シンセサイザー、キーボード)がとても切り返しの早いテクニカルでアグレッシブな演奏を繰り広げます。サプライズというバンドは無名ですが、とても豊かなサウンドを聴かせます。ギター・ベース、キーボード・ペダルベース、ドラム・ティンパニ、ボーカル・フルート・ピッコロ・トランペットという4人組が作り出す音楽は適度にドラマチックながら理性的なサウンドです。というのも、自主系のバンドはともするとソロに走る傾向があるのですが、サプライズの場合は作品を作ろうという意思がアルバム全体から伝わってくるからです。しかしそうした部分が、逆にこじんまり聴こえてしまうというキケンもはらんでいるのですが・・・。確かに派手さは抑制されているかも知れません。しかし安心して聴ける安定感は十分です。押しと引きのバランスも良く、ブリティッシュ系のサウンドを有したプログレといえるでしょう。ジャケットもとても良い雰囲気です。





HAPPY THE MAN
さて、そろそろハッピー・ザ・マンを取り上げることにしましょう。
ハッピー・ザ・マンはアメリカン・シンフォニックの頂点を極めたと絶賛されたバンドです。77年に同名アルバム、78年に2nd「Crafty Handz」を、83年に79年録音の「Better Late」を発表しています。さらにCD再発では1st以前の録音を集めたアンリリースド・マテリアルやライブ等も日本仕様にて発売されるほど、ハッピー・ザ・マンはプログレにおいてのクオリティが高く評価されています。なるほど、最高峰とされる2ndは非常に計算された音作りがされていてスキがありません。ダブルキーボード(+フルート、サックス)に、ギター、ベース、ドラムという5人編成で、透明感のある変化に富んだ音作りがされています。
それもそのはずで、キーボードの1人キット・ワトキンスは後にキーボード奏者としてキャメルに加入、多大な貢献をしたのでした。(たしか「ヌード」だったよね。)派手派手なサウンドとはいえないので、集中して聴くことで良さが伝わってくるバンドといえるでしょう。(ハッキリ言って、最初の頃はボクもピンときませんでしたものね。メロトロンとかが朗々と響くような派手なサウンドが好きな方には不向きかも知れません。かつてはフュージョン扱いされてたみたいですしね・・・。)

 ハーレクインマスも無名なバンドでしょうね。1978年に同名アルバムを発表し、その後バンド名を変えて1982年にシングルを発表した模様ですが、結局成功できずに消えてしまったようです。女性ボーカルに、ベース・キーボード・フルート、ギター・キーボード・サックス・クラリネット、ドラムという4人編成で、疾走感のあるシンフォニックなサウンドを奏でます。スケール感では1歩も2歩も劣りますが、中期ルネッサンスを彷彿とさせるサウンドと言っても良いかも知れません。ボーカルのレベル(アニーは何しろスゴいボーカリストですから)等、全体の雰囲気を総合すると、「かのキースレルフ期のルネッサンス」や後身のイリュージョンとアニーハズラムのルネッサンスの中間に位置するサウンドと言っても良いかも知れません。


 さて、随分長くなってしまいました。(いつものことだって・・・。)ホントは最近のアメリカンプログレや、未発系も取り上げたかったのですが、それをやっていてはとても11月中に完成しそうもありません。是非また、機会があったら取り上げてみたいと思いますが・・・。そんなわけで今回のアメリカンプログレはいかがだったでしょう?CD発売されているアイテムに限って取り上げてみましたので、まだまだ不十分だとは思いますが、これからのプログレライフに少しでも参考にしていただければ幸いです。(この他にもクイル等々、取り上げてみたいアイテムはまだまだあるんですけどね。)それでは、また次回


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高橋 宏之


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