村田さんのお返事からインスパイアされて、今月は「アメリカン・プログレ」ということでお送りしたいと思います。
多分、相当に中途半端で、至らない特集になるでしょうが・・・ご容赦下さいませ。



僕が興味を惹かれたのは……
アメリカのプログレを意識したのは、マーキーのベルアンティーク・レーベルものが最初だったような気がします。実際には、東芝EMI発売のイーソス「アーダー」や、村田さんが最近お聞きになったパブロフズ・ドックなんかも聴いていたはずなのですが、マニアックなプログレッシャーはレアものに弱いのです。当時のベルアンティークは、メジャーでは手掛けない非常にマニアックなアルバムを国内盤としてリリースしていまして、南北アメリカものには強さを発揮していました。最初に聴いたのは南米もので、ブブやアウカンやバナナ、エスピリトゥ1stにビブリア等々とても印象的だったですね。ブブは圧倒的に後期クリムゾン的アグレッシブさが特徴で、クリムゾン・フォロワーといわれるスペインのコトエンペルやタランチュラに引けを取らないとボクは思っています。
 アウカンやバナナは、イタリアの歌物系シンフォを想起させますがアルゼンチン独特の味もあって好きですし、エスピリトゥやビブリアはシンフォ系のサウンドながら「ど腐れ」風の毒も持っていて一筋縄ではいきません。(ビブリアは少々アートロック的なゴッタ煮状態なので、まずエスピリトゥが気に入ったら勢いで聴いてみたらいいでしょう。ハッキリ言ってマニアックですので、プログレッシャーの誰にでも気に入るという保証はできませんけどね。ついでにタランチュラの1stは結構メロトロンのフィーチャー度が高く、ボクは70年代シンフォとしてお薦めできます。)とまあ、そういったタイトルを一渡りして、次に手に取ったのがアメリカものだったのです。

イーソスはメジャーものでは珍しい「どシンフォ」で、出来も非常に良いアルバムですが、メジャーものであるだけにアメリカという意識ナシに購入したアルバムでした。だから「これがアメリカなのか!」と意識して購入した最初期のアルバムはアトランティス・フィルハーモニック(APと呼ばせて下さい)か、ザ・ロード辺りだったでしょうか?前者は典型的なシンフォ系で後者は典型的なオルガントリオ系アルバムでした。
 APはメロトロンのフィーチャー度の高いキーボード・サウンドで、ヘヴィ・プログレと呼ばれてもいるようです。「いかにも」というブリティッシュロックという印象もありませんが、ブリティッシュ・ナイズされたという言い方もされているので、今聴くと印象も変わるのかも知れません。
むしろブリティッシュ・ナイズされているのはザ・ロードの方で、ELPというよりはナイスの方に、よりイメージが近いかも知れません。キーボード・トリオの例に漏れず、クラシックのアレンジバージョンにもチャレンジしていますが、キーボードの走りが早いためか・・・必要以上にクラシックをリスナーに意識させないサウンドと言えましょう。アメリカはプログレ・ハード系が優勢だったり、スタイリッシュだったりする印象があるかも知れませんが、これらはいずれもミュージシャンの気合いが伝わってくる熱いサウンドが特徴と言えましょう。それらがボクのアメリカものへの興味を急速に引きつけました。もっとあるであろう「まだ見ぬアメリカのプログレ」への興味を沸騰させたのでした。


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