PowerMac G4 (GE) 編
(Nov. 24, 2002)

G4GE静音化

 勤務先に持ち込んで使っていたPowerMacG4(GigabitEthernet)500Dualだが、ムービーエンコード用に自宅に持ち帰ったところ、それまで全く気にならなかった冷却ファンの音がものすごく気になるようになった。(それだけ勤務先の環境がうるさいということ。エアコンやらサーバーやらぶんぶん言ってるわけなのでまあ当然と言えば当然だが……。)RemoteDesktop駆使してモニタレスで廊下に置いてみたりしたが、やはり騒音源であることは変わりなく、それならばとファンの交換を主とする静音化を行った。G3の時代にうるさいからとファン止めちゃったこともあったが、さすがに発熱量の多いG4、それもデュアル構成のマシンでそんなことしたらかなり大変なことになりそうなので、今回は静穏ファンへの換装にとどめてある。……いや、ないかもしれない。


騒音源はどこ?

 G4GEは電源部廃熱用8cmファンが一つ、ケース内部にCPUおよびビデオカード冷却用の12cmファンが一つ、合計二つのファンでマシン全体の冷却をまかなっている。CPUヒートシンクは巨大だがこれにはファンはついていない。耳を近付けてみるとこれらのファンが騒音の元になっていることがよくわかる。特に電源ファンは、このモデルからADC対応となりモニター用の電力をまかなう必要が出てきたことに関係してか、一般PC用のATX電源と比較してもかなりうるさい部類に入る。今回はモニターレス運用前提なので、多少風量が落ちても静かなファンに置き換えることにする。内部の12cmファンもはというと、径が大きいだけあってゴーっという音を発生させている。こっちもそれなりにうるさいので、モノは試しに静音ファンに取り替えてみる。


パーツ集め

 自作PCの世界では静音化が大流行りで、PCパーツショップへ行くとそれこそいろんな種類のファンが手に入るが、12cm径のファンとなるとこれがなかなか見つからない。リアルショップがだめならバーチャルショップだとばかりにいろいろ探したところ、オリオスペックに行き着いた。Mac互換機通の人には馴染みの店らしいが、最近は静音PCの販売なんかもやっているようだ。ここから8cmと12cmのファンを調達。いずれもSANYO製で型番は109R0812N401109P1212L401。騒音レベルはそれぞれ13dBAと24dBAとのこと。ちなみに標準採用のファンの仕様は以下の通り。

  電源部 8cm DELTA ASB0812HH 3250rpm 34dBA
  内部 12cm DELTA Sensflow WFC1212B 詳細データ不明 可変速600-5914rpm?


ファン交換

 電源ファンの交換は電源ユニットを分解して行う。この時点で保証もへったくれもなくなる。電源ユニット内部には高温高電圧部分が存在するので取り扱いには十分注意すること。間違ってもコンセント繋いだまま作業しようなんて考えないこと。変なところには触らないこと。注意事項はそのくらい。万が一感電してもいっさい責任持てないのでそのつもりで。
 プラスドライバーと六角レンチを使って電源ユニットを外し、さらに小さいネジを外していくと外装が外れる。ファンを挟むようにプリント基盤がネジ止めされているので、これも外す。上側の小さい基盤の方が外しやすい。電源ファンを固定している大きめのネジを外す。ここまで分解してやっとファンが外れるので、静音ファンに交換。一般的なファンのケーブルはパルス(回転数測定用)信号を含む3ピンで、電源ファンは2ピンだが、コネクターの形状が近く周囲に余裕があるので、パルス線以外をそのまま接続する。ここでちゃんと回るかどうか一度通電してみる。くれぐれも変なところに触らないように。外部に風が吹き出せば正解。あとは逆の手順で組み立てればいい。

 内部12cmファンの方は、フレームごと外してから付け替える。こっちはコネクターの形状が全然違うのでHDDや光学ドライブ用の4ピンの電源コネクターから電源ケーブルを分岐させて接続する。当然温度による回転数制御が効かなくなるのでそのへんは覚悟しておく必要がある。それが嫌な場合はコネクターを自作するべし。

 で、組上げてみた結果。おお、かなーり静かになった。特に電源ファンの交換は効果絶大。確かに風量は下がっているが、ちゃんと熱気は排出されていて、電源ユニットそのものを触っても熱さは感じないので、よほど電源を酷使しない限りは大丈夫だろう。


欲望果てしなく

 こうなってくると人間欲深くなるもので、今度は内部12cmファンのゴーっていう音が気になり出す。うーん、風切り音か? ファンガード切るか。切った。変わらん。うーん、回転数下げますか……。

あ〜あ、切っちゃった。

 本来12V駆動のファンをより低電圧で回すことで、さらに静音化する方法が一般的(そのぶん風量もさらに落ちるが。)で、一番簡単なのは電源コネクターの5Vに接続することだが、ファンによっては5Vでは回転しなかったりすることもあるので、信頼性の点で今ひとつ。12Vと5Vの電位差を利用して7Vで無理矢理回す方法もあるらしいが、電源に負担がかかりそう(実際そうらしい)なのでこれもパス。そこで市販のファンコントローラーを試してみることにした。

 昔、鉄道模型の速度制御で、モーターにかける電圧を変えるのではなく、オンオフの時間を細かく制御してやることで、電圧制御では不可能なゆっくりとした速度で模型を走らせるというTVの番組を見たことがあるが、それと同じ理屈でファンの回転数を落とすというファンコントローラーを組み込んでみた。が、回転数を落としていくにつれ、ファンからカタカタカタカタ……という音がしはじめる。どうもファンへの給電のON/OFFでファンががっくんがっくん(ほんとはもっと速いのだが。イメージってことで。)いってるらしい。いくら回転音が小さくなっても他のノイズを発するようじゃ本末転倒もいいところ。問題ないファンもあるのかもしれないが、このケースではだめだめ。よって捨て決定。あー、無駄遣い。
 ボリューム式のコントローラーやら、単なる抵抗やらいろいろ試してみたが、結局一番具合が良かったのはファン電源延長ケーブルに抵抗を一つかましただけのものだった。参考まで製品名のせておく。TIMELY 組み立て素材グルービー GR-PW013F ファン回転数アダプター 50〜60%Down。280円也。最初からこれにしとけば良かった……。(製品情報のページ


まだまだ

 次に気になったのはHDDの回転音。IBMのDeskstar120GXPシリーズが入っていたが、流体軸受モーターではないこともあり、金属的な回転音が聞こえる。いや、正確に言うと注意して聞かないと聞こえないレベルなのだが、思考が静音方向にしか向いていないことも手伝ってこのHDDは撤去、SeagateのBarracuda ATA IV(流体軸受)に入れ替えることにした。たまたま手元に二基あり、MacOS X 10.2からRAIDボリュームからの機動が可能になったこともあり、勢いでRAID0(ストライピング)構成に。ただそのままだと機動ボリュームのメンテナンス時に困りそうだったので、やはり余っていた2.5インチのHDDを光学ドライブ下の3.5インチベイにアダプターをかましてセット。こうしてなんとか体裁は整った。

デバイス搭載状況
(10.2からAppleSystemProfile画面に横線入らなくなったみたいね)


完成!

 実際稼働させてみると、アイドル時36℃前後、CPU使用率ほぼ200%(デュアルなので)の状態でTAU計測のCPU温度が48℃前後となった。G4(GE)500DUALは、ケースのドアをあけてヒートシンクむき出し状態にしておくとアイドル時でも50℃超えちゃうので、それなりに冷却はできているものと思われる。丸一日QuickTimeムービーのエンコードをさせてみたが、特に不具合は起きなかった。もっとも、室温が低い状態でのテストなので、これが夏場だとどうなるかは来年になってみないとわからない。いずれにしろ自動風量調節ができなくなっているので、運用には注意が必要である。

 G4(GE)500Dualは、発表から3年近く経過した古いモデルだが、MacOS X環境下であればDualCPUの恩恵もあり、処理速度の点で現行iMac800を上回ることもしばしば。唯一の難点だったファンの騒音が解消したことで、深夜でも気がねなく使うことができるようになった。それにしても、この手のそこそこ高性能で静かなマシン、ある程度の需要はあると思うのだが……。

 やっぱり新しいの出す気はないのかなー。Cubeほど極端じゃなくていいからさー。


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