PowerMac G4 Cube 編 5

G4 Cubeにもコンボドライブを!
MATSHITA CW-8121 を強引に搭載
(Oct.14,2002)


G4 Cubeアップグレードへの飽くなき挑戦

 昨今、DOS/Vの世界では静音マシンが大流行りだが、その先駆けとなったのはファンレスのiMacDVであり、G4Cubeであることは間違いない。特にG4Cubeは、G4プロセッサを搭載していることや、コンパクトでなおかつモニター選択の自由があるといった理由で、生産が終了した今も愛用者が多い。
 気に入ったマシンであればこそ、パワーアップしたいという欲求も生まれようと言うもの。メモリやHDDは容易に代替品が手に入る。ビデオカードも一部G4用のものが流用可能、CPUアップグレードも1Gのものがアナウンスされるという状況ではあるが、唯一光学ドライブのみ取り残されている。

 PowerBookG4へのコンボライブ標準搭載を機に、iMacDVやG4Cube向けのコンボドライブキットが出てくるかと思っていたが、実際発売されたのは加賀電子の旧PowerBookG4向けのもののみ。ならば使われているドライブユニットがバルクで出てくるかと待ってみたものの、これも一向に出る気配がない。スロットローディングタイプの光学ドライブ自体、Apple以外での採用例がほとんどないことを考えると、ほぼAppleの特注と考えることもでき、それならばバルク品がでないのも納得がいくが、しかしそれでは我慢がならない。

 Seagateの新型HDDのテストを兼ねてG4Cubeをバラす機会があったので、光学ドライブまわりの取り付け部位もまじまじと見てみた。iMacDVとG4Cubeに使われている光学ドライブは、大きさ的にはノートパソコンに使われているスリムタイプの光学ドライブに近いのだが、微妙に寸法が異なる。PowerBookG4に標準搭載されているコンボドライブは普通のスリムタイプの形状をしているらしいことは雑誌記事等で知っていたので、近くのブック型パソコンからひっぺがしてきたノート用スリムタイプCD-ROMドライブを合わせながらあれこれと考えていた。

 そういえば、加賀電子のコンボドライブも、ドライブユニットはPowerBookG4と同じもの。旧PowerBookG4のスロットローディングDVD-ROMはiMacDVやG4Cubeと同じもの(型番でG4Cubeのものと1番違い)。取り付けのために何か細工がしてあるに違いないと調べてみたところ、コンボドライブを囲むように金属フレームが取り付けてある。これで大きさを合わせてあるわけだな、ふふふ、勝った。(←何が?)

 というわけで、加賀電子製「PowerBookG4専用内部交換型コンボドライブPBG4COMB」(パッケージ表記そのまま)を購入。目的は当然、G4Cubeへの搭載である。


実際の取り付け方法

 モノがモノだけに、G4Cubeへの取り付け方法などどこにも書いてない。悩んでいても仕方がないので現場合わせで行く。

G4Cube分解開始。ケース前面のシールドプレートを外したところ。

 Cube自体の分解手順はここでは割愛するので、Appleのサイトなりで確認されたい。純正のDVDドライブを取り外すと、ATAコネクターのところに、標準的なATAケーブルに変換するアダプター基盤がネジ止めされている。右手前のコネクターは電源用。スリムタイプのATAコネクターは電源も一体になっている。なお、iMacDVでも、形状は異なるが同様の部品が取り付けられていた。

純正のDVD-ROMドライブを外す。コネクタ部はこうなっているが……。
実はその裏にもう一段コネクターがある。この形状は普通のスリムタイプのものと同じ。

 形状と大きさの比較ということで、近くのPCから剥がしてきた日立製のCD-ROMドライブを用意。写真だと分かりにくいが(アングルミスったな。)スリムタイプのものは左右の幅がわずかに小さい。ATAコネクターの位置はまるで逆。(決して裏返しではない。3台ともCDのプリント面が上になるように置いてある。)

下からiMacDVのSR-8184、G4CubeのSR-8186、
スリムタイプ代表で日立製のCD-ROMドライブ。

 そしてPBG4COMBの登場。ラベルにはMATSHITA CW-8121との表記が。間違いなくPowerBookG4純正採用モデルと同じもの。ドライブの形状はスリムタイプそのものなので、スロットローディングタイプの特殊な形状に合わせるための金属フレームと、コネクタ変換基盤が付いている。G4Cubeに接続するために、これにG4CubeのATAコネクタ変換基盤を接続することになる。試しにDOS/V用のスリムタイプ→標準ATA変換基盤を使ってみたが、ATAコネクターの向きが逆になってしまうため、フラットケーブルの取り回しができなくなる。2段変換もやむなしといったところ。基盤の自作は部品の入手が困難なのと、配線が面倒なのでさっさと断念した。

PBG4COMBの正体、CW-8121。形状はスリムタイプだが、
加賀電子製の金属フレームが取り付けられている。
コネクタ部。PBG4COMBにはコネクター位置を変更するアダプターが取り付けられている。
PBG4COMBにG4Cubeのコネクターアダプターを取り付けたところ。
ネジ止めできないので、ちょっとしたショックですぐ外れる。

 取り付け用のネジ穴だが、金属フレームがPowerBookG4専用と言うこともあり、穴のあいていて欲しい位置に穴がなかったりする。下側もやや上にズレぎみで、このまま取り付けるとATAケーブルがケースのメッシュ面に接触してしまうが、これがかえって固定できていないATA変換基盤を押さえる形となり、結果オーライ。上側の固定が甘々だが、ノート型のように持ち歩くわけでもなし、下のネジを締めてしまえばそんなにぐらぐらするわけでもないので、やっつけのまま。

ネジ穴の位置確認、下側気持ちズレぎみ。上は……ない。
G4Cubeに取り付けたところ。ネジ穴ぎりぎり。
上はどうしようもないのでテープで止める。やっつけ。

 ここで一旦組み立てて動作テストをするが、なぜか認識せず。電源供給はされている(ドライブの作動音はする)ようだが。「壊した?」不吉な言葉が頭を過る。

 しばらく頭を冷やして考えてみる。そう言えばマスタースレーブの設定見てないけど、どうなってたっけ? 再度分解、それらしいスイッチは見つからず。金属フレームも取り外して隅から隅まで見渡すもやっぱりなし。最近多いマスタースレーブのどちらかに固定になっているのでは? HDDがマスターだから、光学ドライブスレーブだよな。でもスレーブにするスイッチないし……。あ、だったらHDDをスレーブにしちまおう。というわけで、光学ドライブをマスター固定と仮定し、HDDをスレーブ設定にして再組み立て、起動したところ、めでたく認識した。

MacOS X 10.2.1での認識状態。
ユニット0がマスター接続の証。

 HDDがスレーブ接続であっても、特に起動に支障があるわけでもなく、速度低下も見られなかった。コンボドライブについて、一通り動作検証を行ったが、CD-ROM、DVD-ROM読み込み、CD-R書き込み、DVD-VIDEO再生、C押し起動全て問題なし。PowerBookG4での動作保証があるので当然と言えば当然だが。

 ただ、唯一CD挿入がしづらいという難点が。もともとCW-8121は奥の方までCDを突っ込まないと飲み込んでくれない仕様なのだが、G4Cube外殻のアクリル版の厚さと、ドライブ固定位置がやや下がったことの相乗効果で、指で最後まで押し込まないといけない有り様に。

ディスク入れにくいんですわ。
出てくる分には特に問題なし。
 機能的に問題があるわけではないのだが、ちょっと間抜けではある。

 
 次期PowerBookに搭載されると噂のスロットローディング型SuperDrive (DVD-R)だが、展示会で発表された松下の試作機を見る限り通常のスリムタイプと同一のサイズだった。つまり、PBG4COMBの金属フレームだけ流用してG4Cubeに取り付けられる可能性があるということ。G4Cubeもまだまだパワーアップできるということである。問題は、サーバー運用しているG4Cubeにそんなものつけて何に使うのかという点だが……。うーん、ま、バックアップ用途ということにでもしておこう。


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