前のページの続き…。

(Jan. 27, 2001)


使ってみました iTunes & DiscBurner

 といっても、YAMAHAのCRW2100Eじゃなくて、SONYのCRX160Eのこと。CRX160Eは、すでにMac系の数多くのサイトで取り上げられ、iTunes、DiscBurnerでの動作が確認されているモデルである。

 いやその、年末にCD-RWドライブ買ったばかりだったし、DiscBurnerのためにドライブを買い直すつもりはなかったはずなのだが、新宿のさくらやでCD-RWメディア10枚つきで\19,800、しかも13%ポイント還元という誘惑に負け、結局買ってしまった。何やってんだか。

 CRX160E自体は、R12倍、RW8倍、BurnProof機能なしと、最近の売れ筋からすると旧世代の感は否めないが、実際問題16倍焼きのCD-Rメディアがまだ少なかったり、12倍も16倍も書き込み時間にすれば1〜2分の差しかなかったり、条件を整えればバッファーアンダーランは起こり得ないといった理由で、実用上の問題は全くないと言える。

 タイミング良く日本語版のiTunesとDiscBurnerが出てきたので、動作実験もあわせて行ってみた。

 ここで、おさらい。実験に使ったマシンは、Yosemiteベースの改造機。構成はこんな感じ。

パーツ 型番等 入手先その他
マザーボード Yosemite後期型 単体購入(Do夢)
CPU PPC G3 400MHz
L2Cache 1M/200MHz
青白G3純正品
メモリー PC100 CL2/CL3 合計448M 寄せ集め
ケース DOS/V用フルタワー型 サーバーケースと呼ばれているもの
電源 300W 上とは別のDOS/Vケースから移植
HDD (U2SCSI) QUANTUM VIKING II 9.1WLS 青白G3純正品
HDD (U2SCSI) IBM DNES-318350W 単体購入 青白G3から移植
HDD (ATA-25G) IBM DJNA-352500 単体購入 8600から移植
HDD (ATA-25G) IBM DJNA-352500 単体購入 FW-ATAケースから取り出し移植
CD-ROM (ATAPI) MATSITA CR-589 青白G3純正品
CD-RW (ATAPI) SONY CRX160E 今回購入
CD-RW/DVD (ATAPI) RICOH RW9060A 単体購入 ケースに入っているが未接続
ビデオカード ATI RAGE ORION 8600用に購入したもの
FWカード メーカー不明 AVF001 \4,000
USBハブ 不明 5インチベイにマウントするタイプ

 なお、CRX160Eを組み込んだため、CRW2100Eは取り外すこととなった。残念。


MacOSでの動作

 MacOS9.1、Apple CD/DVD Driver 1.4以降、DiscBurner付属の1.4.3まででCD-ROMドライブとしての動作を確認した。ATAバスのマスターにCD-ROM、スレーブにCD-RWを接続しているが、特に問題は起きていない。


Adaptec Toast 4.1.2Jでの動作

 ドライブの認識、書き込み動作ともに問題なく、非常に良好に動作した。CRW2100Eのときに起きていた音楽CD作成時のディスクアットワンスの問題もCRX160Eでは発生しなかった。

 音楽CDの、CD-ROMドライブをソースとしたダイレクト書き込みは4倍速まで可能。それ以上の速度ではCD-ROM側の読み出しが追いつかず書き込みに失敗することがあった。これに対し、データCD(いわゆる普通のCD-ROM)のダイレクト書き込みは、きっちり12倍速で行うことができた。Toastの速度チェックでCD-ROMの読み出し速度を確認すると、最低速度が音楽CDで1.2M/sec、データCDで2.2M/secとなった。オーディオデータのデジタル変換の分、音楽CDの読み込みが遅くなるのではないかと思われるが、詳細は不明である。

 それほど多くの種類を試したわけではないが、メディアとの相性よる書き込み不良も特にないように思われる。

1/28追記:
 音楽CDのダイレクト書き込みに関して、RAMキャッシュを最大の64Mにすることで8倍速書き込みの成功を確認した。読み出しの遅い内周部分、簡単に言うと最初の方のトラックの読み出しをRAMキャッシュで補うことでバッファーアンダーランを防止するという訳である。先読み量が多くなるので、書き込み前にデータをキャッシュに蓄積する時間が延びるが、書き込み時間そのものが短くなるので問題はないだろう。なお、8倍速で焼いた音楽CDを実際に聴いてみたが、特にこれといった音質の劣化は認められなかった。(パソコン用のスピーカーでの確認なので、もっとちゃんとしたオーディオシステムなら差が出るかも知れない。普通の人が普通に聴く分にはOKということ。)昔は4倍速でも音が割れちゃったりノイズったりしてたものなのだが……。


iTunesでの書き込み動作

 インストールは問題なく行うことができた。下の図のように初期設定画面でデバイス名のところにCRX160Eが表示される。

 書き込みに関してはシンプルの一言。プレイリストを選択して「CDを作成」ボタンを押すだけ。ただ、すぐに書き込みが始まるのではなく、いったんMP3から書き込み用のオーディオファイル(AIFF?)を作成するため、若干の待ち時間が入る。このあたり、新型G4だと最低でもG4/466MHzにVelocityEngineのパワーが効く分だけかなり快適なのだろう。とはいえ、G3/400でも、時間がかかるだけで生成データの品質は同じである。

 CD-Rだけでなく、CD-RWディスクへも書き込みが可能だった。何度も試し焼きができるので便利なのだが、惜しむらくは、パソコンを除くほとんどのCDプレイヤーがCD-RWオーディオの再生ができない。Toastでは、CD-RWで音楽CDを作成しようとすると、そういう警告が出るが、iTunesの場合はしれっと書き込みを開始してしまう。知らない人にとってはトラブルと取られかねないだけに、事前に説明しておくべきなのではないだろうか。(ざっとみたところ、マニュアルやヘルプの中にそれらしい記述は見あたらなかった。)また、iTunes単体ではCD-RWディスクの消去処理が行えない。消去のためにはToast等を利用することになる。なお、Toastの即時消去モードは、書き込みもToastを使用しなければならないとあるが、iTunesでは即時消去したディスクに書き込むことができた。

 驚いたのは、書き込み中にアプリケーションを切り替えて他の作業ができるということ。Toastが書き込みの信頼性重視のため他のアプリケーションへ切り替えられないようになっていることとは対照的である。実際、この文章を書いているウラでiTunesが書き込み動作をしている。文字入力のレスポンスが少々悪くはなるが、実用にならないレベルではない。MacOS史上初めてバックグラウンド書き込みのできるソフトなのではないだろうか?(実のところToast以外は良く知らないので、MacCDRやB'sRecorderGoldで可能なのかどうかは不明。できるという話は聞いたことなかったけど…。)

 書き込みの最後にセッション終了のための比較的長い書き込みがある。この間さすがに操作を受け付けなくなるが、フリーズしているわけではない。あわててリセット押さないように。時間にして数十秒程度である。

 書き込みが終了したCDは、即座に音楽CDとしてマウントされる。MP3のタグに書き込まれていた情報はそのまま音楽CDに引き継がれ、ウインドウに表示される。

 CD→MP3→CDの過程でどうしても音質の劣化が起こる。これを避けるためには、初期設定の中の読み込み方法のところをAIFFエンコーダーに変えてやればいい。これによりCD→AIFF→CDという流れになる。AIFFは圧縮がかからないため高音質のまま音楽CDが作成できる。ただしその分ハードディスクの容量を食うのは覚悟しておくこと。


Disc Burnerのインストールと動作

 Disc BurnerのインストーラーをYosemiteで実行すると、次のようなダイアログがでて、インストールが中止される。

 マニュアルによれば、MacOS9.1とApple内蔵CD-RWドライブがあれば使えるはずなのだが、それ以前に機種判定をしてインストールできなくなっているようだ。

 そこで、TomeViewerを用いて、インストールイメージの中からファイルを取り出し、無理矢理手動インストールを行った。

 インストールしたものは、Apple CD/DVD DriverCarbinLibDisc BurnerDisc Burner ExtentionFinderの5つ。これ以外はiTunesインストール時に入るものと同じであったため省略した。なお、その中には、MatshitaCDRSonyCDRというあからさまな名前のファイルも含まれていた。おそらくサポートドライブの設定ファイルか何かだろう。このことからも、SONYのMATSHITA製のドライブはiTunes/DiscBurnerに対応しているものとの推測ができる。FinderはそのままではTomeViewedrでの抽出がうまくいかなかったが、ファイル名をFiner以外の名前にすることで可能になった。また、名称変更が不可になっていたため、デスクトップ上での名称変更ができず、ファイルユーティリティを使って名前をFinderに戻してやる必要があった。

 さて、再起動後、おもむろに生メディアを入れてみると、「このディスクには作成の準備が必要です。準備しますか?」のダイアログと共に、ボリューム名とフォーマットの選択がある。ここで、「準備」ボタンを押すと、ディスクがマウントされる(ように見える)わけだが、実はこれ、起動ディスク内に仮想ボリュームを作ってそれをマウントしているだけで、決して生CDがマウントされているわけではない。実際、起動ボリュームに仮想ボリュームのイメージを作るだけの空き領域がないと警告ダイアログが出てマウントができない。

 デスクトップ上の操作で、マウントされたCD-R/CD-RWのアイコンにファイルをコピーする動作は、そのイメージファイルに対してファイルが書き込まれているのであって、その都度にCDに書き込まれるわけではない。いわゆるパケットライトではないのである。

 また、CD-R/CD-RWのアイコンをごみ箱に捨てることで、書き込みを開始するのだが、これもDiscBurnerというアプリケーションが仮想ボリュームイメージをCDに一気書きしているにすぎない。FinderがDiscBurnerを起動している格好である。

 書き込み動作はiTunesのそれとよく似ており(というより、同じエンジンなのだろうが)、書き込みの途中でのアプリの切り替えが可能だった。また、Toastで即時消去したCD-RWディスクにも対応し、書き終わったCDは即座に普通のCD-ROMとしてマウントされた。


結論というとおこがましいが…

 確かに、MacOSの仕組みの中で一連の流れが統合されている様は見事であると言えるが、パケットライトやマルチセッション、CD-RWディスクの消去など、搭載されなかった機能も多い。Windowsの世界では、CD-RWはほとんどMOと同様の使い勝手が得られていることを考えると、このCD焼き機能もまだまだ発展途上と言わざるを得ない。チョイ書きには便利だが、本気で使おうとするとToastが欲しくなるというレベルである。

 と、ここまで書いて、iMovieとFinalCutProの関係を思い出した。全てを詰め込んだ高機能高価格なソフトより、本当に必要な機能だけを絞り込んだ安価で操作が簡単なソフトの方が好まれるケースは確かにありそうだ。今回のDiscBurnerが狙ってそうしたのか偶然そうなったのかは知る由もないが、結果的にサードパーティ製品と共存が成り立つわけである。

 それでも、せめてパケットライトには対応して欲しいと思う。OSに近い部分であるだけに、Appleが一番やりやすいはずなのだが。


2/1/2001追記:
 些細なことだが、CD-ROMドライブに音楽CDを入れ、iTunesでMP3変換をしている最中に、CD-RWドライブに別の音楽CDを入れて再生することができた。さすがにダブルでMP3変換はできなかったけどね。CD-ROMドライブから音声信号をデジタルで取り出すMacOSのなせる技か。DOS/V機だとオーディオケーブル別に繋がないとスピーカーから音出ないもんね。(昔はそうだったんだけど2000とかMeとかはどうなんでしょ?)

 ちなみに、この黒G3は、CD-ROM、CD-RWともにアナログオーディオケーブルは接続していないが、音楽CDの再生は問題なく行うことができる。(確かMacOS9以降からこうだったような……。8.6だったかも。忘れた。)


3/3/2001追記:
 iTunesが1.1になり、YAMAHA CRW2100Eがめでたく対応ドライブとなった。幸か不幸か、iTunes対応CD-RWドライブがSONY CRX160Eと合わせ2台になったわけである。ふと思い立って、2台をATAバスにマスタースレーブでつないでみたところ、次の図のように、iTunesは2台とも認識し、書き込み先CD-RWドライブを選択できるようになった。

 また、DiscBurnerは自動認識で、メディアを入れたドライブに書き込まれるようだ。

 ものは試しで

・iTunesでYAMAHA CRW2100Eから音楽CDのリッピング
・同じくiTunesでATA-HDD上のMP3ファイルを再生
・DiscBurnerでSONY CRX160EでCD-RWディスクに書き込み(4倍速)
・OE5.02でメール受信
・IE5でwebブラウジング

を同時にやってみたが、多少レスポンスは悪くなるものの、問題なく実行できてしまった。恐るべしiTunes & DiscBurner。


戻る