その16

●最新作を作り上げた後というのは、基本的に何をしているのですか?

今回、お答えするギモンは”最新作を作り上げた後というのは、基本的に何をしているのですか?”というギモン。

 作品の終了間際から次回作の制作がスタートするまでの実際の流れを、ゲーム制作の統括を行っている高橋宏之社長直々に回答して頂きました。その間の給料はどうしている? と、ちょっとドキッとする具体的な事までお答えします。 

キャメロット様の最新作は、「黄金の太陽 失われし時代」だと思うんですが、最新作を作り上げた後というのは、基本的に何をしているのですか? 次回作の企画を練っているのですか?それとも英語版を作っているとか?

 また、その間のお給料とかは、前作(もしくは今まで)の作品の売上から出ているのですか?次回作が遅れちゃうとお給料が出なくなるとかもあるのですか?

大阪市 のじりん様のギモン

 

ゲームを作り終えた後はしばらく遊んでます・・・というようなユメのような話にはなりません。開発の終了は時間差で終わっていきます。まず最初に終わるのは、トップである我々の仕事ですけど、別に楽に終わるというわけではありません。

 ボクたちの担当はゲーム作りの幹のような部分ですので、これが終わらないと開発のみんなが作れないという事情があります。黄金の太陽で言うとゲームデザインやらシナリオやらというのが、我々の実製作の部分と言うことになります。もちろん引き続き全体の進行状況やら製作内容についてのコントロールという仕事もあるのですが、シナリオ自体が製作指示書の役目を果たしているような作りになっているので、むしろプログラムやグラフィックの進行状況に合わせてゲームマップやらの仕事の優先順位をコントロールしたり、クオリティ・チェックするような仕事が主になってきて、実は実作業がアップしたこの頃から既に次回製作のゲーム企画はスタートします。
  

シナリオとそれを元にして制作
されたイメージイラスト。これらを
幹にして制作作業が行われる。
もちろん、これはそのごく一部。

 


デバッグシートと作業資料ファイル。
デバッグには作品のクォリティを上げ
ていく作業も含まれるので、1作品
だけでもこれだけの数のデバッグ
シートが
書き起こされる。

 ゲームはグラフィック、企画、プログラムの順に終了していきます。それで、デバック最盛期には手が放れたスタッフから、まず自分が担当した箇所のチェックを行い、余裕のあるスタッフはデバックを手伝ったりしますが、マスター直前段階になると専門的なデバックスタッフでないとバグも発見出来なくなってくるので、その頃特にグラフィック・スタッフから未消化の休日やらを消化していったりします。企画とプログラムは、最後までバグの対処に追われることが多く、結局休日消化はマスター納入以降という場合が多いようです。

 キャメロットの場合は、一部プログラムのメインスタッフや企画のメインスタッフ以外、割と休日出勤やらの割合が低いのでゲームが完成した途端にエネルギーがエンプティ状態になるスタッフは少ないんじゃないかと思います。だから特別に全社で1週間休みにしたりということはありません。それでも未消化の休日を取るなどして、各自体力回復やバカンス等の休暇を取ったりしますので、1〜2週間は社内の人口密度が半減するのが一般的のようです。

 マスター以降、そんな平穏な日々は1ヶ月ぐらいあって、プログラム・スタッフの海外版移植に備えた作業や、マスター化したゲームに使われたデータの整理などが、まったりと行われていくのが普通のようです。その頃に次回製作のゲームの基本コンセプトがまとまっていて、主要スタッフにプレゼンテーションが行われたりします。(これを行えるように、みんなよりも少しでも早く作業の手を離したいのですが、いつもこれを作るためにヒイヒイいってます。)そして整理が終了したスタッフから、次回のゲームのテストが始まるといった感じです。

 また、ゲームのマスターの直前には次回のゲーム開発のザックリした前半スケジュールや海外版移植のスケジュールは見えているので、そのスケジュールに影響しない時期を見計らってのご褒美を兼ねた社員旅行の企画もスタートしていて、社員旅行のウワサで盛り上がったりとキャメロットで最も楽しい時期だったりします。

Q.その間の給料はどうしてる? next