思い出に残る一本というと・・・、そう、あれは僕がまだ高校生のとき
のことだ。体育の授業で柔道をやっていて、試合をすることになった。相
手はテニス部に所属していて、身長こそ僕とほぼ同じだが腕力や足腰の強
さは漫画研究部の僕よりあきらかに勝っていたとおもう。
試合序盤からふりまわされっぱなしで、中盤には技有りを取られてしまっ
た。相手は「うっしゃあーっ!」などと声をあげ、ノリノリの気合い入り
まくりだ。僕は気分的に投げやりになっていた。
「もういいや。どうにでもなれ・・・。」
そう思ったら、まだ試合中なのになんか気分が楽になった。たぶんそのと
き体の力が抜け、相手もそれを感じて油断したんだと思う。
次の瞬間、全く意識せずに技がでていた。背負い投げ。
相手は何が起こったのかわからなかったのか、倒されてもなお僕の袖と襟
をつかんだまま、床に引き倒そうとしていた。
「一本!!」
と、審判の声。思いもよらない逆転勝利に顔がほころんだ。
そして僕は、オリンピック出場を心に誓ったんだ・・・。

「打倒!YAWARAちゃん!!」
この言葉を胸に今日も僕はマウスを握り続ける。握り続けるっちゅーの。

祈り

黄昏に一人祈るメディオン
彼の胸に去来するものは・・・。
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